保育士インタビュー② 飯泉先生

-さくら組の担任の一人、飯泉先生にお話を伺いました。幼稚園のときの先生にあこがれて保育士なろうと決めたということですが、最初はいろいろと苦労があったそうです。
(2019年1月22日取材 聞き手:ポケット・クリエイション)

 

Q わらしべ保育園に入ったきっかけを教えてください。保育士になる男性も少なかったのではないですか?

(当時は)保育士になる男性がまだぜんぜんいなくて、自分の大学でも1割くらいしかいなかったので、本当に少ない感じですね。

(きっかけは)社会人になるときに大学の先生から、「わらしべ保育園は有名で、行ってみたら?」ということだったので見学に来て、あたたかいやさしい保育園だなと思いました。剣持園長からも「男性保育士は少ないけど、そのなかでも僕がいることによって支えていける」ということを言われたので、それはうれしいなと思ってわらしべ保育園に決めました。


 

Q 保育士を始めた時はどんな苦労がありましたか?

大学のときにあんまり勉強してこなくて…。保育園に入ったとき、何もできなかったんですよ。連絡帳も書けなかった…。(先輩の先生に)本当に一から教えてもらったという感じで。勉強になりましたね。

 

Q 男性保育士ということで、特に意識したことはありましたか?

「男性保育士は、やさしくないといけない」とか、「保育士とはこういうものだ」というレッテルが自分の中にあって、でも、それにはなかなかなれなくて。自分のままでいたい…。何をすればわからないような状態が続きました。

 

Q 自分が思い描いた理想像と自分の個性との間にギャップがあったという感じですね。今の飯泉先生はとても生き生きと、自信をもって保育士をやっている印象を受けますが、何が変わったのですか?

去年、「みのり学童クラブ」で一年間働いたんです。園長が「一度保育園を離れて外の世界を見てきな」と言ってくれて。そしたら、僕の世界観もがらっと変わって、「保育士はこうでなきゃいけない」っていうのも壊してもらって。

それで、今年はさくら組に戻ってきて、自分が思っていることとかを素直に言って…。

今年のさくら組は、すべての人に支えられてきたさくら組だと思っているんですよ、僕は。お泊り保育もクリスマス会もそうですし、運動会も全部そうなんですよ。いろんな先生にフォローしてもらって、自分も言いたいことを言って、みんなでフォローしてもらってできたなって思っていますね。

「ああ、これでいいのかな…」って思って、自分でも今は自信を持って、子どもたちの前でやらせてもらっているんですけど、そこが大きかったですかね。

 

Q 保育士の魅力はどんなところにあると感じていますか?

この仕事のいいところは、喜怒哀楽があるというか、一日一日本当に全部違うので。泣いたり、怒ったり、悔しかったり、感動したり…、毎日いろんなことが、同じ日なんて全然ないので、仕事のなかでそれを経験させてもらうのはすごく楽しいなと素直に思います。

 

Q この一年、さくら組の子どもたちと過ごす中で、なにか印象に残るエピソードはありますか?

今、少しずつ仲間の大切さ、友達の大切さ、思いやりとか、少しずつ出てきてて、こないだの(クリスマス発表会の)パプリカ(歌とダンス)でも、裏話なんですけど、一人の男の子が運動会で〝連続″逆上がりをお父さんとお母さんに見せてあげようということでずっと練習してきたんですよ。でも、本番で怖くなっちゃって、僕たちも「絶対できるよ」って言ってたんですけど、(普通の)逆上がりになったんです。

そこで、僕たちもずっとそれが気になって。悔しくて。それで、クリスマス発表会のパプリカをやる時に、その子をど真ん中(センター)にしたんですよ。そしたら、今度は直前に腕を骨折しちゃって、その子のまた心が折れちゃって、「真ん中やりたくない」って言って逃げちゃったんですよ。

それをその子のお母さんに正直に話したら、お母さんがおうちで話してくれたみたいで。どうなるかなと思って次の日保育園に行ったら、その子が歩いてきて、「僕、真ん中やるわ」って言ってくれて。

その子は逃げないで挑戦してくれて、今回パプリカをど真ん中で最後までやってくれて…。すごいなって。そういう心境。大人なら逃げちゃうところも逃げないで、ちゃんと向かってやるというところがすごいなと思いましたね。

 

 

Q 男性保育士はまだ少ないのが現状ですが、わらしべ保育園とわらしべ第二保育園には、剣持園長を含めると5人の男性保育士がいますね。今年も新しく男性保育士が入りましたね。

僕の学校の後輩が入ってくれました。僕はしっかりはしてないんですけど、引っ張ってあげないと、と思って。初めてできた男の後輩を飲みに連れて行っています!

 

Q 最後に、男性保育士として、どんな将来像を描いていますか?

自分が目指しているのは、変だと思うんですけど、日本一の保育士を目指します!

男性保育士のレッテルというのは本当に低くて、今、おむつを男性保育士には替えさせてくれないという保育園もあるんですよ。認められてないこの現状のなかで、自分はそこは気にくわないんで。わらしべ保育園は昔から男の先生が歴代いたので、そういうところは全然大丈夫なんですけど。

「こんな先生もいるんだよ」というところを伝えていきたい。男性保育士だけで、みんなで社会を盛り上げていくとか、大きな話ですけど。僕はレッテルをただ変えたいです。すごくいい仕事なので。「男だから保育士をしたらいけない」じゃなくて。

僕は今、自信を持って保育士と言えるので、これをさらにもっと広めていけるような先生になりたいです。

 

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